えむこの雑記帳 ~ときどきひとり言~

これは、脳出血後たくさんの後遺症が残ってしまった夫とえむこの何気ない日常生活を書き留めたものです。

少しだけ、いい変化の兆しが・・・

脳出血にはいろんな後遺症があるのです。

例えば、麻痺などの運動障害。

注意障害、記憶障害、遂行機能障害、社会的行動障害、失語、失行、失認などの高次脳機能障害

それと、感情障害とか気分障害といわれるもの。 

夫の場合、そのどれもが当てはまりそうなぐらい、沢山の後遺症が残ってしまったのです。

 

今日はその中の一つ、夫の感情障害について。

夫はイライラしたり、怒りっぽくなったりして、えむこにあたることはありません。

それでも、回復期リハビリ病院入院中の一時期、えむこにだけ手が付けられないほど怒った時期があったのですよ。

その時はすごく辛かったけど、今はそういうことはないので仲良く暮らしていられるのでしょうね。

今は、うつ病とまではいかないけれど、「気分が落ち込んで、何かをしようという意欲がない」とか「やる気がなくなってしまった」という、無気力・無関心状態なのです。

「えむこが外出しよう・・・」と、誘っても行きたがらないし、家にいる時は寝ているか食べている以外はいつもボ~としていて、とても暗い顔をしているのです。

まあ、後遺症だけでなく、薬の副作用も加味されているとは思っているのですが・・・

 そんな夫にこのところ、少しだけだけど、いい変化の兆しが感じられるのです。

 

その1.

この間の事です。

いつものように何をするでもなく、どこに行くでもなく、ボ~としている夫に「一緒に自主リハビリをやってみる・・・」って、持ちかけてみたのです。

いつもだったら、返事もせずにボ~としているだけの夫が、首を縦に振って「やってみる」と意思表示したのです。

もちろん、すぐにリハビリしましたよ。

訪問リハビリのPT がしてくれるように、すこしストレッチしてから、四点杖で縁側を往復歩行訓練。

思ったよりしっかり歩け、介助量が随分減った感じでしたね。

もう、えむこは褒めまくりですよ・・・

 

その2.

夫はいつものように新聞を開いていました。

えむこが行くと、1面が破ってあったのです。

見ると、夫が興味ありそうな漫画チックな絵が描いてあるページでした。

病気になる前は、気に入った記事だけでなく、宣伝のページもデザインや絵が気に入れば、切り抜いては整理していたのです。

今は失行という障害もあって、ハサミはまだ使えないので手で破ってあったけど・・・

何だか「以前の興味や感情が戻ってきたのかしら・・・」なんて思ったら、嬉しい気がしましたね。

 

その3.

デイケアに行く時は連絡帳を持参します。

出かける時に家での様子を書いて持っていき、デイケアではその日の様子を書いてくれるのです。

えむこは「変わりないです」とか「睡眠不足で眠くなるかも・・・」とか「排便がありません」とか・・・

書く内容を夫に大体は言いながら書くのです。

そして、帰って来た時には「今日は午前中からベッドで寝たの~」とか「運動会で頑張ったんだね・・・」とか「塗り絵をしたんだ~」とか、連絡帳を読みながら話していたのです。

それでも、今までは無関心でした。

それが今日、えむこが30分ばかり留守にした間に、連絡帳をデイケアに持っていく袋から取り出して読んでいたのです。

袋は夫が滅多に入らない部屋に置いてあったのに・・・ですよ。

 

今まではえむこが一生懸命働きかけてもホントに無気力、無関心でした。

それが、ここの所たて続けに何かに関心を示すって、やっぱりいい変化だと思うのです。

人から見たら「な~んだ・・・」と思うことかもしれないけれど、家族にとっては、ほんの些細な変化でも嬉しくなってしまうのです。

えむこが毎日、なんとか夫を笑わせようと頑張ってることも功を奏しているかな~

さあこれからも、夫のいい変化を楽しみに頑張ろう。