夫が元気だったころ、4月5月は大型連休も含め、休みの日はほとんど庭仕事に費やしていた。
生け垣の刈り込みから始まり、庭木の剪定、草取り、庭の一部を畑にしていたので石灰を撒き、元肥を入れて耕し、畝を作り夏野菜を植える・・・等など。
夫が倒れてからはそれらの仕事が私一人の肩に重く圧し掛かってきた。しかも、自由に動き回れる夫のデイケアの日に。
生け垣だけは私の手には負えず、年に一度シルバー人材センターにお願いするようし、一昨年からは夏野菜も植えるのをやめてしまったのだけれど、それでも夫がデイケアの日には頑張って庭木の剪定(刈り込みと言った方がいいのかも)と草取りばかりしているような気がする。
庭木の方は大きな五色ツバキを残すだけになった。だけど、これが難儀なことで五色ツバキは敷地に入る10段ほどの段上の角にある。道路からだと多分5から6メートルぐらいの高さになると思う。脚立は立てられないし、大きいし、高枝切りばさみと高枝切りのこぎり、刈り込みばさみ、剪定ばさみを駆使し、道路から庭からと攻めてはいるのだけれどかなり大変だ。これもシルバー人材センターの方に依頼してしまえばいいのだけれど、オコゼ(イラガの幼虫)やチャドクガが発生したこともあり、今のところ自分でやるようにしている。
木々を整理し、畑にしたのは良いけれど、畝をたてるのも野菜苗に支柱をたてるのも、肥料や石灰を買ってくるのも大変になり、一昨年から野菜を植えなくなった。野菜苗を植えれば夫は大きくなったと喜び、花が咲いたと喜び、実が生ればもっと喜び、食卓に上がればにこにこと喜んで食べてくれるのだけれど。
花でも植えれば草の生え方も違うのは分かっているけれど、花だって手入れが必要だし、お金も時間もかかる。
それで、今はネギしか植えていない。だから草はとても元気に育つ。お日さまは当たるし、草にとっては一等地なんだから。
昨日は1日中雨が降っていた。なので、今日は五色ツバキの剪定をやめ、草取りをすることにした。
夫がデイケアに出かけるとすぐに始め、それでもせいぜい1時間30分ぐらいしかできない。そういえばこの間、YouTubeを見ていたら「草取りは雑草の種まきをしているようなものだ」と言っていたことを思い出しながら、一人苦笑してしまう。
午前中は1時間半ぐらいでいったん切り上げ、夫のデイケアの支払いや買い物を済ませ、昼食を食べ、休憩し、夕食の下準備をしておいてから再度とりかかる。
私が草取りできる時間は夫が帰宅するまでだからどう頑張ってもせいぜい2時間ぐらいしかできない。今日は雨の後だから根っこまできれいに抜けてうれしくなるけれど、明日になればもう増えているし、残った草たちも大きくなっていると思う。けれど、それでも少しはきれいになったと思うと気持ちがいい。
やっぱり、草取りは楽しいのかも・・・なんて、思ってしまう自分がいる。庭木の剪定も同じように楽しいのかもしれない。